Xi cloud serviceについて
皆様こんにちは。
ビット・クルーの佐藤です。
本日はNutanix Advent Calender の2日目です!
2日目の今回は、Nutanix Xi Cloud Serviceの5つのサービスを機能別にまとめ、そしてデモ版を試用しわかった点なども載せていきたいと思います。
Xi Cloud Serviceは、ナレッジも少なくまだまだ情報不足な点があるかと思うのですが、
今後利用をする方も、Xiを初めて聞いた!という方にもこの記事が参考になれば嬉しいです。
はじめに
まず、Nutanixの全体像の紹介をちょろっとしておこうと思います。 Nutanixには現在(2019年12月)、大きくざっくり分けて
- Core
- Essentials
- Enterprise
この3つのプロダクトがあります。
1つ1つのご紹介はまた今度にしようと思いますが、今回は画像の一番右に記載されている、Nutanix Enterpriseの”Xi Cloud service”についてのお話です。
Xi Cloud Serviceについては現在、
- Xi Beam
- Xi Frame
- Xi Epoch
- Xi Beam
- Xi IoT
の5つのサービスが提供されています。
今回はデモ版が提供されているサービスを一部ですが試用してみました。
デモ版では詳細部分をさわれず、見れない部分もあったのですが、
気になる方はMy Nutanixにログインして、是非試してみてください。
早速、1つ目の「XiLeap」より紹介していこうと思います。
Xi Leapとは?
Nutanix社が提供するDRaaS(Disaster Recovery as a Service)です。
ディザスタリスカバリサービスとは?
日本語で”災害復旧”を指します。
定期的に仮想マシンのデータをリモートサイトに転送しておくことで、災害時(地震などの自然災害による停電や、火災、マルウェア攻撃など)にはフェイルオーバーさせ、業務の停止を防ぎ災害時にも迅速な復旧を可能とします。
災害などの不測の事態に備えた”災害対策”を講じる必要性が昨今、どの業界でも必須となってきています。
災害時に、システムが停止してしまった場合、提供しているアプリやシステムは大きな損害を受けます。
通常、DRのシステムにはレプリケーション先のサイトの確保が必要となり、運用するコストも人的コストもかさんでしまいます。
それがXi Leapでは、Nutanixの環境内(Xi Cloud)をリモートサイトとするので新しい環境を用意することなく
簡単にセットアップができます。この簡易さは企業にとっては大きな魅力の1つと言えます。
Xi Leapを使用すると、災害など不測の事態の場合、ビジネスを迅速に再開しBCP(事業継続計画)を実現することができます。
しかし現在は残念ながら
のみで提供されており、日本ではまだ提供されていません。
2020年には日本リージョンの追加開設が予定されている様ですので
日本リージョン開設後は、私もまた触ってみたいと思います。
Xi Frameとは
Nutanix独自のゼロから開発された、クラウドベースの"DaaS"プラットフォームです。
クラウド上で仮想化したデスクトップやアプリケーションを稼働させ、ブラウザ経由で提供することで、
ユーザーはHTML5が動作するブラウザさえあれば、どのデバイスでもアクセス可能となっています。
管理する方も利用する方も、任意のデバイス上のブラウザで様々な操作が完結するのが特徴です。
上の画像の通り、主要なパブリッククラウド(Azure、AWSなど)にも対応しています。
そのため、ユーザーはブラウザを使用するだけで、管理されているデバイスと管理されていないデバイスを問わず、任意の場所にあるアプリケーションに安全にアクセスできます。
そして、直感的に使える操作性も大きな特徴です。↓
下の画像はアプリのインストール画面ですが、容易に操作することが可能です。
※デモ版が利用できますので、ぜひお試しください!
管理担当者だけで簡単にアプリのインストールやインフラの選択などができるので社内の一元管理がしやすい点、
そしてマルチデバイスにも対応しているので、どこにいてもネット環境さえあれば、PCやタブレット、スマホから実行できます。
昨今問題となっている「働きかた改革」もXi Frameを利用する上で大きな特徴です。
- 会社
- 自宅
- 外出先
など、どこにいても社内や社外から同じ環境に安全に接続できるため、パフォーマンスの安定したテレワークを実現でき仕事の効率化を期待できます。
また、Xi frameを利用はとても簡単で、
- インフラの選定
- 利用するアプリケーション
- ユーザーの認証方法
- 利用するファイルサーバー
- 利用する端末
この5つを選択する必要があります。ここで小規模から大規模まで、シーンに合わせた選択をすることにより
まずはテスト運用してみたい、コストの削減、など小規模な運用や一時的に必要になった場合なども問題なく導入することができます。
専用のアプリなどをインストールする必要もありませんし、この導入のスピーディさも魅力ですね。
Xi Epochとは?
マルチクラウドにおける仮想マシンや、アプリケーションの観察・監視ができる”SaaS”(Software as a Service)です。
リアルタイムでデータを解析し、通信状況などの可視化をすることができます。
監視対象は主にアプリケーションですが、
- 仮想マシン
- コンテナ
- CPU
- メモリ
なども対象となっています。
Xi Epochは、デモ版を試用してみました。下の画像はXi Epochのダッシュボード画面です。
アラート情報などを詳細に見ることができ、またPrism同様、直感的に操作できるGUIとなっています。
また、アプリケーション毎に細かく監視することができます。
- アプリケーションの健全性
- レイテンシ
- スループット
- エラー率
などを細かく表示でき、リアルタイムでの監視が可能となっています。
そして、Xi Epochはアプリケーションのライブマップを生成し、表示してくれます。 アプリケーションマップの状態を即座に可視化でき、ボトルネックの発見や、障害のホットスポットの特定につながります。
Xi Epochは、クラウドの環境や使用している言語など関係なく、アプリケーションの可視化をします。
また定期的に観察を行うことで、障害の原因究明の迅速化が図れます。
アプリケーションなどの信頼性とパフォーマンスの向上を可能にします。
Xi IoTとは?
Xi IoTは、”SaaS”で提供されるXi IoTの管理プレーン、そしてエッジデバイス用OSの”Xi Edge”機能の構成でを提供されています。
Xi Edgeとは
エッジデバイス用のOS。
エッジデバイスにローカルコンピューティング・機械学習など提供し、それによりXi Edgeによるリアルタイム処理を行い、運用効率の高いスケールを可能にします。
従来のIoTモデルは、エッジデバイスで大量のデータを取り込み、クラウドでデータ処理していましたが、その過程にある膨大なデータによる”処理の遅延”は大きな問題でした。
そこで「エッジコンピューティング」という処理を行うことで
AI機能を持つエッジがリアルタイムで大容量のデータを処理し、高速対応することでレイテンシの軽減が見込めるようになりました。
そのため、エッジデバイスに直接触れなくて済むため運用効率が大きく向上し、大規模になればなるほど人的コストも削減されます。
そんなXi IoTの特徴は
- 高精度な機械学習を使用して大容量データの処理が可能
- エッジでの高速対応が可能となり、レイテンシの削減
- マルチテナント対応でセンサーデバイスやエッジを一元管理
- データパイプラインの作成支援
など、多くあります。
一元化されたXi IoTの管理プレーンからは、数千にも渡るエッジロケーションの簡単な構成、セットアップ、および管理ができます。
また、データパイプラインの作成支援を提供しており、
「センサーデバイス→エッジデバイス上のアプリケーション→クラウド」という一連のフローを作成支援、そして再利用することができます。
余談ですが、Xi IoTは元々「Project Sherock」という名で発表されていたそうです。
語源がきになるところですが...名探偵シャーロック・ホームズからきているのだとしたら
様々な難事件(困難や障害)をひらめきや推理で解決していく...と言った点はXi IoTにぴったり当てはまるものだと思いました。
Xi IoTは都合上、デモ版が使用できなかったので、今度時間を見つけてじっくり触ってみたいと思います。
その際はまた、詳細を記事にしたいと思います。
Xi Beamとは?
マルチクラウド環境におけるコストの最適化、セキュリティ監査を提供する"SaaS"(Software as a Service)です。
Xi Beamではコストの利用状況が確認でき、またセキュリティ監査としてセキュアでない設定がされていないかなどの確認をすることができます。
Xi Beamもデモ版を試用してみました。
こちらは"コストガバナンス"の画面で、コストの可視化ができるデモ画面になります。↓
このダッシュボードの画面で
- トータルの支出
- 支出の分析
- キャパシティの分析
- 推奨する購入品
を確認することができます。
支出や分析は月毎、日毎を選択して見ることもできます。
また、アカウントの選択切り替えも簡単で、下の画像の赤枠の部分をクリックすればすぐに切り替えることができます。
- AWS
- Azule
- Nutanix
のアカウントを登録しておけば、分析結果などもアカウント切り替えによりすぐに確認することができます。
残念ながらコスト分析の画面は、デモ版では確認することができませんでした。
現在の支出・予測支出などを表示してくれる様です。
気になった方は是非Xi Beamのデモ版、試してみてくださいね。
そして”セキュリティコンプライアンス”の画面も見ていきます。
こちらではクラウドの脆弱性をリアルタイムで観察できます。
脆弱性を発見した場合はワンクリックで修正し迅速に解決できます。
最後に
今回はXi Cloud Serviceの紹介でした。
まだ日本リージョンが開設されていないサービスもあり、またクラウドサービスですので
今後アップデートで更なる機能の追加などもあるかもしれません。
その時はまた追記していこうと思います。
従来のサービスでは導入するにあたりデメリットになっていた点も、Nutanix Xi Cloud Serviceで
解消、さらなる機能を付与しエンドユーザにも管理者にも優しいサービスばかりでした。
これからの時代、最先端の機能を提供し業界を担っていくNutanix、これからナレッジが増えもっと詳細な情報をお届けできたらと思います。
そして、シンプルな操作性はどのサービスにも一致していて、慣れていない私でも、操作しやすくデモ版の経験ができてよかったです。
是非みなさまにも体験していただきたいです!
各サービスのデモ版はMy Nutanixにログインして確認してみてください。
それではまた!
佐藤でした。