Nutanix Prism Central 機能・メリットまとめ

皆様、こんにちは。ビット・クルーの佐藤です。
今回は、 複数のNutanixクラスタを単一のインターフェイスで 管理することができる「Prism Central」と
エディション別の機能について、実際に使用した感想も踏まえ、
機能や導入効果などをまとめていこうと思います。
これからNutanix prismを利用する方、Nutanix prismとは?を調べている方の参考になれば嬉しいです。

Nutanixとは?


Nutanixは、サーバー、ストレージ、SANスイッチを結合しシンプルな構成を実現した
ハイパーコンバージドインフラストラクチャ(HCI)のことです。
シンプルな構成ながら日々の運用管理の負担が軽減され、ラックの省スペース化など
コストの最適化にも一役買っています。
Nutanixは国内外の大手企業〜中小企業まで世界中の数多くのお客様に採用されています。

Nutanix Prismについて


Nutanix Prism とは、
”豊富な機能で作業を簡素化でき、ブラウザ上で仮想化基盤を管理することのできる管理ツール”です。
Nutanix Prismには、

  • 一つのクラスタをブラウザ上で管理できる「Prism Element」
    →ストレージ管理・マルチハイパーバイザー管理・ネットワーク管理など、
    主にインフラ管理のインターフェース。

  • 複数のNutanixクラスタを単一のインターフェイスで 管理することができる「Prism Central」
    →アプリケーション管理や拡張機能を持ち、マルチクラウドで利用できる。
    ※アプリケーション管理はNutanix Calmを導入してつかえる機能です。そのお話は後日。

大きく分けてこの二種類があり、通常”Prism”と略して称されるのは「Prism Element」になります。

↓の画像は実際の管理画面になります。
機能はもちろん、シンプルなGUIも特徴的で、初めて運用する方も操作しやすく、多機能な項目を直感的に操作することができます。
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Prism Centralの主な機能

「prism Central」を導入することで「Prism Element」で管理している複数のクラスタを管理することができます。
あとでライセンス別「Prism Starter」と「Prism Pro」の機能をご紹介しますが、ここでは
ライセンスを抜きにして「Prism Central」の機能について少し触れておきたいと思います。

  • マルチクラスタ管理
  • ダッシュボードカスタマイズ
  • 高機能な検索機能
  • リソースの分析・予測
  • データ監視・集計
  • アプリケーションの管理
  • アラート監視
  • システム管理
  • 仮想インフラの管理
  • レポート管理
  • 障害時のサポート機能

この中には「Prism Starter」と「Prism Pro」の2つのライセンス別に実行できる機能が別れています。
Starter,Pro共に同じ機能を持つ部分もありますがProは有償になっており、有償でこその多機能さは大きな魅力です。
次は、↑で記載した機能をもとに、Prism Proに重きを置いて紹介したいと思います。

Prism Starter / Pro 機能比較

Prismには「Starter」「Pro」と2つのライセンスがあります。

  • 「Starter」
    →単独および複数のNutanixクラスタの管理機能&総合的なシステム管理
  • 「Pro」
    →高度なマシンインテリジェンス、運用機能と自動化機能を使ったVMの運用とシステム管理

下に記載した画像は「Starter」と「Pro」の機能別の比較表になっています。

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Starterの機能は、クラスタ管理についてはProとほぼ大差なく、シンプルに利用することができます。

  • ワンクリックでサマリー情報を確認できる
    • 仮想マシンの構成(ストレージ概要・ハードウェア概要等)
    • 性能・リソース状況(CPU使用率・メモリ使用率等)
    • 健全性(データの信頼性の状態 等)
    • アラート表示(正常に運用しているか)

Starter、Pro共に一画面で上記の情報を一括して確認することができます。
仮想マシンの稼働状況を一括してモニタリングできるため、仮想マシン毎の監視ツールなどは要りません!
また、prismの管理上でネットワークの入出力の設定を可視化でき、トラブルシュートをより簡単にできます。

  • ワンクリックで分析できる!
    必要なデータを監視するチャートを作成することができます。
    データ保持にも特化しており、仮想マシンなどのデータは1年間保管することができ、
    JSONやCSV形式でエクスポートすることができます。
    データ保管が必要な場合も活用できますし、チャートも様々な情報を一画面で一括してみれます。
    また、詳細な情報を確認したいときにも検索をかけることができるので管理画面よりワンクリックで
    検索できるところも大きな利点です。

  • コスト削減
    Nutanix Prismはコスト削減にも効果的で、 操作は簡単、画面にコマンド入力など複雑な操作が全くないので、初めてprismを活用する方でも直感的に操作することができ
    専門的なエンニジアでなくても操作しやすいことから、人員コストも管理費用も軽減できます。

Prism Proの機能


ここからはPrism Starterよりさらに高度な機能をもったPrism Proの機能について
より深くご紹介していきます。
上に記載しました比較画像の通り、クラスタ管理についてはライセンス毎に大きな差はあまりありません。

  • ワンクリックプランニング

  • ワンクリックパフォーマンスモニタリング

  • ワンクリックオペレーションインサイト

については、ほぼProのみの機能になっています。

  • 1クリックで運用できる!
    • マルチクラスタの管理
    • ソフトウェアのバージョンアップ
    • 機能の追加や拡張も管理画面よりインストール可能
    • 迅速な問題の解決・復旧が可能

単独の管理画面で複数のクラスタを監視し、一括して集中管理ができます。
またソフトウェアのバージョンアップは機能の改善、メンテナンスのため必須ですが
バージョンアップ中はシステム停止したり、サービス停止のリスクもあります。
Prism proは通常業務やサービスに支障を与えず、常に最新の状態で仮想環境を利用できます。
バージョンアップはもちろん、機能の拡張も管理画面上から1クリックで追加・拡張ができます。

万が一、仮想環境に問題が生じた場合、特定のアイコンでエラー表示されるようになっていて
特定のアイコンをクリックするだけで仮想マシンからハードウェアまで、システムの隅々まで
チェックし、障害が起きた原因を分析→解決策まで把握することができます。

  • 1クリックで予測し、適正化できる!

    • スナップショットの作成
    • 各種システムのリソースの利用状況
    • X-FITを利用した将来のリソース状況の確認

Prism ProにはNutanix独自の高精度な機械学習機能(X-FITテクノロジー)がビルトインされていて
今後必要となるリソースの予測も行ってくれます。
リソース状況のレポートはダッシュボードに表示されている↓赤枠部分をクリックする事で
仮想マシン毎の情報を確認する事ができます。 f:id:bitcrew:20191213222734p:plain

メモリの使用率やCPU使用率などが簡単に確認できます↓
これでみて分かる通り、とても扱いやすいGUIとなっています。

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このX-FITで、利用キャパシティの変動傾向の分析をする事で
将来のリソース状況を把握できることによって急なリソース不足にもならず、増設に備えることができ
拡張作業のタイミングも判断できます。
設定した数値に到達したらアラートのメールが届くなど、運用者にはありがたい機能もついています。<br

Prismのまとめ

Prism Central、そしてPrism Starter、Prism Proについて紹介させていただきました。
Prism Centralを利用することで運用にかかる時間も人的コストも削減でき、日々の運用を
管理画面上のみで完結できるのは非常に大きな利点だと思いました。
初心者の私でも直感的に操作できたので、是非参考にしていただけると嬉しいです。

今後さらにNutanixの機能について勉強し、定期的にブログを更新していこうと思った佐藤でした。

それではまた来週!